映画の話  2005年冬〜2005年初夏

 勤め帰りに、1本ずつ観るという、割と健全な方法をとり始めました。肉体的にはきついです...でも、映画は、平日の方が確実に観易いです。この味を覚えたら、休日に行くのが余計にしんどくなりました。

ハウルの動く城:木村拓哉は、思ったよりも良かったです。声の演技は、本当に誤魔化しが効かないから。美しい映像とイメージで、1つ1つのシーンは、満足ですが、とって付けたような結末がねえ...

血と骨:ビートたけしの入魂の演技!原作が読みたくなりました。原作物は、下手をすると「言葉足らずのダイジェスト」になりがちですが、完結した作品として、きちんと纏まってるんだもん。探せば、いくつも粗が見つかるのでしょうが、それをビートたけしが力技でねじ伏せています。1本!

Mr.インクレディブル(日本語吹替え):三浦友和さんが、かーなーりー頑張ってます。でも黒木瞳さんの方が上手いと思う。人がボコボコ死ぬのは、ちょっといただけませんが、主題も明確で楽しめる映画です。

レディ・ジョーカー:國村隼さんが、パンフレットで「短すぎたかも」と述べていますが、その通りでしょう。随分と人物や筋を整理していますが、それでも短すぎ。「鬼」とは何か、何故、彼らが犯罪を企んだか、その末の虚しさ、何故、誘拐された社長が自分を告発させるような結末を選んだか。1つ1つの場面や台詞がとても良く、良い俳優が熱演しているだけに惜しい、と思います。

ゴジラ FINAL WARS:この映画は、ストーリー云々を言っちゃあいけません。怪獣がいっぱい!ゴジラ強し!それだけで充分です!また、この映画は、北村一輝さんファンを作るためのものでもあると思います。

ターミナル:手練れた監督で手練れた俳優の、安心して観られる1作。トム・ハンクスにこういう役を演せれば最高なのは間違いない。元気が欲しい時に。

ULTRAMAN:最近の特撮リメーク版としては、出色の出来なんじゃないかと思う。故円谷一氏は、空中特撮をやりたかったと何かで読んだが、CGを使っていたけど空中戦シーンは格好良かった。何と言っても草刈正雄さんが「万城目」役だし。隆大介さんが、ガチガチの特殊部隊長官だし。あれで、ウルトラマンがもうちょっとスマートだったらねえ...

ネバーランド:素直に泣ける映画。子役もすっごく上手いんだけど、ジョニー・デップが上手いというか、彼を見るための映画ですらある。ファンは必見。

タイムリミット(日本語吹替え版、ビデオ):主人公に共感できない映画ってイマイチ。デンゼル・ワシントン主演なんで観たんですが。ラストも気に入ったんだけど。主人公馬鹿過ぎ。

フォーンブース(日本語吹替え版、ビデオ):映画館で観たかった一作。本当に映画館で観たかった。大塚明夫さんの犯人役が、もう、絶妙。

シモーヌ(ビデオ):なかなか笑えるコメディだと。アル・パチーノが老けちゃって。でも、本人が本当に楽しそう。コンピューター屋的には、作った人がコンピューター音痴なのが丸分りで、ちょっと白け気味。

アザーズ(ビデオ):主人公に全く共感できないというか、あんな母親だったら我慢できないよ、と思っちゃいました。かなり早い段階でネタバレするし。子役の女の子はすっごく気に入ったんですけど。

メメント(ビデオ):1回目で「えーっ!」、2回目で「うんうん」と2日続けて見てしまいました。いやー、上手いわ。爆発や特撮やCGで面白い映像作品が出来るわけじゃあないんですなあ。

アップルシード(ビデオ 2004年劇場公開版):CGで「ここまで出来るんだゾー!」と言いたい気持ちは分るけど...そして、原作ファンには納得出来ない仕上がり...

陰陽師2(ビデオ):ちょうど「古事記」を読んでいる最中だったので、楽しめたかな。中井貴一が、楽しそうに敵役を演じてました。ラストが面白い終り方で、そこはお気に入り。

MAKOTO:最近、ぼろぼろと良く泣くのだが、全く泣かなかった。東山紀之さんが格好良すぎたのかもしれない。哀川翔さんが美味しい役所。そして、別所哲也さんが、出番が少ないのに印象が強烈で美味しい!

レディ・キラーズ(ビデオ):この手のブラック・コメディは苦手。猫は可愛かった。名演だにゃん!

エクスカリバー 聖剣伝説(ビデオ 原題「Merlin」):ルトガー・ハウアーが老けていて...うっわー、腹の出たおっさんだ...。サム・ニールに若者役を振るんじゃない。アーサー王伝説に興味のある人には合うでしょう。

HUNTED(ビデオ):トミー・リー・ジョーンズが頑張ってます。しかし、いくらスタントマンを使うからって、老体にアクションをさせるもんじゃないと思う。最初の「ランボー」を思わせる。ベニチオ・デル・トロも素敵です。

catch me if you can(ビデオ):ちゃんと観たら、もっと面白いんだろうなあ。ビデオで観る時に困るのは、目を離せなくなるような作品でなければ、「ながら観」になること。そして、この作品の場合、それで筋が追える。心温まるエンディングだし、主人公2人の孤独もある程度は出てるし、なかなか面白いんだけどね。

鉄人28号:どこにでもいる伊武雅刀。ストーリーとかじゃなくって、あのぎこちない動き、重量感を観るのだ。個人的には鉄人の色はもっと渋めが良かったなあ。

ヘレン・オブ・トロイ(ビデオ):スター級の俳優は登場しませんが、しっかりと作られたトロイの物語。ヘレンも哀れですが、自分の欲望が発端とは言え、自分の愛娘を殺さざるをえなかったアガメムノンの決断と狂気、決して受け入れられない予言者カサンドラの孤独は悲壮です。スターに寄りかかっていない分、物語としては、昨年の「トロイ」よりも上だと思います。

コンスタンティン:禁煙映画。これは、キアヌ・リーブスを観るためだけの映画なのだと思うぞ。

インファナル・アフェアIII:映画評論家には、前2作よりも評判が落ちるらしい。前2作を観てないと、惚れ込んでないと、ストーリーについてこられないかもしれない。しかし、アンディ・ラウは入魂って感じだし、他の役者さんも頑張ってるし、落ちもしっかりしてるし、前2作のファンなら必見!トニー・レオンが今回は肩の力が抜けてる感じで、ラウと対象的です。

阿修羅城の瞳:考えてみれば、歌舞伎というのは筋立てが奇想天外なものが多いのね。全幕上演だと、筋知らないとどうしようもないくらいすっ飛んでる。逆に、昔の客は皆、筋を知っていたのだということが分る。そんな感じ。宮沢りえは台詞が上手いし、口跡が良いと思う。

海を飛ぶ夢:最初はただの中年男にしか見えなかった主人公が、どんどん光を放っていく。そのため、周囲の人々が彼に惹かれていくのが納得できる。そして、映画を観ている間、自分もその1人になって、彼に生きていて欲しいと思ってしまう。帰りの道すがら、何故主人公が死を願ったのかを考える。「尊厳」とは「誇り(プライド)」のことだと気づく。人間としての誇り。家族愛の物語でもあると思います。

ハイド・アンド・シーク:手堅いホラー。つまり、かなり早目にネタバレする。しかも、最後のオチも見える。それでも、ダコタ・ファニングロバート・デニーロを観るために行く。ところで、ダコタさんは、だんだん安達祐実に似てきた気がするんだけど...

予定
マイ・ボディガードデンゼル・ワシントンダコタ・ファニング!=> 観に行かず。残酷なシーンがあるという噂があって...
ターミナル」なんか、惹かれて。 => 安心して観られます。
ULTRAMAN」だって、怪獣。=> 行ったわよー!
アレキサンダー」たぶん、行くっす!=> 時間が合わず。
ネバーランド」行くっす!=> 行ったわよー!
ロング・エンゲージメント」行きたいんだけど...=> 時間が合いませんでした。
コンスタンティン」行きたい!=> 行ったけどさ。
インファナルアフェア3」行かねば! => 最高!