カード大好き!:過去記事
週1連載で、1枚のカードへの思いを語るコーナーです。 様々なタロットデッキから、毎回1枚を選んで掲載しています。 左の画像は、「ケルトの木の知恵」。タロットとは全く関係ないです。 ただ、エジプト文化やケルト神話やカバラなどとタロットとを結びつけて考えることが流行した時代があったというだけです。 タロットから、そういう世界への関心を持った者として、載せたいな、と。 2003年分 2004年分 2005年分 4年目突入。驚かれるかもしれませんが、毎回、どのカードを載せるか悩みます。 多すぎるわけではなく、頭に何も思い浮かばないことがあるから。 タロットは閃きだと思うので、閃いたカードを載せるという方針です。 楽な時は、ぱっと浮かぶんですけどね。 |
「Tarot for Cats」の「III. THE EMPRESS」 白い長毛種の猫がソファに横たわり、その腹のところに3匹の仔猫が丸まって眠っています。 母猫の表情がどこか不安そうに見えるのは、私が現在住んでいる世界情勢のためでしょうか。 彼女の瞳は、仔猫たちが安心して暮らせる世界を見つめている気がします。 今年が多くの仔猫たちの安らかに眠れる年でありますように。 |
「ダヤンのタロットカード」の「I THE MAGICIAN」 雑誌「MOE」に綴じ込み付録として掲載されたタロットカードが単独で市販されました。 雑誌を2冊も買った私の立場はどうなるのでしょう? このカードはワチフィールドを御存知でない方には使い難いと思います。 この猫は主人公ダヤンの友人のジタンです。 本人(本猫?)も不思議な猫ですが、彼の友人達も不思議です。 カード自体は良く考えられていると思います。 このカードを手に取った方は、これを機会にワチフィールドにも触れてみてください。 |
「THE FAIRYTALE TAROT」の「FIVE OF WANDS」 プラハのタロットです。 作者は、「プラハのタロット」や「ボヘミアの猫のタロット」と同じ人です。 今度は絵です。お伽話です。 このカード、何の話だと思います? 「The Story of Kintaro」です。 「金太郎」なんです! 「The Golden Boy」だそうです。 タロット云々以前に、かなり泣けました。 まあ、欧米の人にとって極東のアジアに対する意識なんてこんなものなんでしょう。 デッキ自体はなかなか面白いです。 カードもちゃんとカード用コーティングしてあるし。 童話が好きで詳しい方はどうぞ。 |
「Whimsical Tarot」の「Five of Pentacles」 童話「みにくいアヒルの子」ですね。 このデッキは、童話を題材にしていますが、各カードに童話の題名が書かれていません。 しかも、添付のリーフレットにも書いていない... みにくいアヒルの子は、今の悪い時期を我慢すれば幸福がやってくる、という意味なんでしょうね。 私はこのお話はあまり好きではありません。 でも、自分達と違う者を排除しようとするアヒルの子達は残酷ですが正直です。 そして、成長した白鳥をアヒル達が羨む必要もないはず。 アヒルはアヒル、白鳥は白鳥、自分の道を歩めば良いのですから。 |
「THE TAROT OF GEMSTONES AND CRYSTALS」の「King of Coins Amber」 「Amber」は、琥珀です。 琥珀は、古代の松脂などの樹皮が化石化したものです。 稀に、蚊などの虫が中に入っていることがあります。 映画にもなった「ジュラシックパーク」という小説の中にも出てきます。 琥珀は、かなり昔から宝石として扱われ、珍重されてきました。 お金が集まる、などの意味も持っていたようなので「貨幣の王」のカードなのでしょう。 私はトパーズと思っていたのですが。 琥珀もなかなか。ええ、なかなか。 |
「Tarot of Love」の「22 Soul Mates」 「生涯の伴侶」が「魂の伴侶」であることが望ましい、というのは理想論ですね。 でも、そういう物に憧れることは多いです。 そして、そういう物への憧れが強い人ほど、占いなどに惹かれやすいと思います。 一方で思うのは、誰かに自分を分って欲しい、誰も自分を分ってくれない、と言う人ほど、自分自身が周囲の誰のことも理解しようとしていないのではないかということです。 まあ、自分のことで手一杯の時は、相手のことを思い遣る余裕なんてないんですけどね。 老夫婦の一方が相手の言葉に腹を立てて殺害してしまったという事件記事を読んで、共に過ごした年月が澱のような感情を溜めただけだとしたら、何と虚しいことだろう、恐ろしいことだろうと思いました。 |
「Wicca-Tarot」の「Prinzessin der Kelche」 ドイツのトートタロットを意識したタロットです。 CG物です。 この画像では分り難いですが、左下にイルカがいます。 左上には小さな白い三日月があります。 女性は淡いピンク色の球体の上に座っています。 一見、刺激的なポーズの18禁タロットに見えますが、そうでもありません。 女性の表情がすごく不満そうに見えます。 それとも、呆然としているか、ぼーっとしているか。 あまり幸せそうに見えないのは、私がそういう目で見ているからでしょうか。 欧米の人はイルカに特別な感情を抱いているように思います。 日本では、昔からイルカは漁民の間では食用でした。 鯨と同じ扱いですね。 文化や歴史による感覚と価値観の違いを相手に押し付けるのはどうかと思います。 |
「COSTUME TAROT」の「XI FORCE 力」 日本の写真を使ったタロットです。 一部にCGも使われているようですが、本当に写真が主です。 手作りっぽい感じがします。 このカードは、舞踊家らしい女性の力強さを感じます。 芸術って、観る人を自分の世界に引き込む力が必要だと思います。 そのためには、自分自身が自分の世界に浸らなければいけないのですが、その加減がなかなか難しいように思います。 |
「魔戒塔羅牌」の「金幣四」 久しぶりにトールキン著「指輪物語」を読み返しています。 以前読んだ時とは、また違った感じがします。 このカードの人物は、魔力を持つ指輪に惹かれ、それを我が物とするために友人を殺した直後のスメアゴル(名前)です。 彼は後に自分の生まれ育った村を追われ、自分の名前も忘れ、姿も変化し、日光や月の光をも恐れて暗い地下に何百年も独りで住み暮らすことになります。 指輪だけを見つめ「いとしいしと(愛しい人)」と呼びながら。 そして、指輪に見捨てられてからも、その後を追い続けます。 物への執着は身を滅ぼすそうです。 けれど、何かに執着してしまうのが人の性とも言えるでしょう。 この歪んだ笑顔は自分の中にもあるのだと痛切に感じざるをえないのです。 |
「Tarot of the New Vision」の「0 THE FOOL」 ライダー・ウェイト版を背後から眺めたら、というタロット。 好みや解釈が色々分かれる気がします。 前方で火山が噴火しています。 愚者のノーテンキさを強調しているだけでしょうか? 愚者は上を見上げて足元の崖を見ていないわけですが、いくらなんでも、あの火山の様子が目に入らないわけはないでしょう。 それとも、それにも気付いていない? 自分には関係ないから気にも止めていない? 目の前にあるのに見えていない? 考えれば考えるほど、皮肉な見方が出来そうです。 |
「The Intuitive Tarot」の「XV The Devil」 「直感的なタロット」? 「閃きのタロット」の方がタイトル的には良いでしょうか。 作者は、ある日突然「愚者」の絵柄が頭に浮かんだようです。 それが、この題名なのでしょう。 ここまで露骨に「悪魔」の性器を描いたデッキは少ないと思います。 絵柄が写実的ではないので、おそらくは18禁ではないと思いますけど。 だいたい、エロチックな気がしません。 むしろ、醜さすら感じます。 他のカードも性的な印象を持っています。 「悪魔」は、元々は天使でしたから「無性」なんじゃないかなあ、と思ってみたり。 でも「両性」なんですよねえ。 「性」を堕落と考えるか、人の力の根源の1つと捉えるか。 「性」を抜きにしては「人」は語れないと思うのですが。 |
「The Artist's Inner Vision Tarot」の「0 THE FOOL」 26人の「芸術家」たちが共同で作成したタロットだと思います。 1枚ずつの感じが全く違います。 この「愚者」は割と「普通」です。 カバンに蝶ですし。 背後の世界地図は、旅行や未知の世界への旅立ちを表現しているのでしょうか。 1960年代から70年代にかけて特に米国で流行したヒッピー文化というものがあります。 正直のところ、私にはさっぱり分らないのですが、その系統のタロットは今も存在しています。 そこから産み出されたものが自分の感性に合えば、どうってことはないと私は思っています。 ちなみに、このタロットは、その系統ではありません。 ただ、タロットと若い芸術家たちということで思い出しました。 |
「knapp-Hall Tarot」の「Coin S」 かなり古くからあるタロットだと思います。 ちょっと今、手許にないので(どこに仕舞ったか不明なので)、「S」の意味がすぐに出てきません。 一応、他のタロットでいう「Page」などに相当するコートカードなのです。 不思議なことに、全てのスーツで、このカードは囚われ人のようです。 全員が足に鎖のようなものを付けています。 最も分りやすいので、このカードを選んでみました。 どう見ても牢獄の中です。 他のスーツでは、建物の外にいますが、やはり足には鎖が見えます。 奴隷か、虜囚か、罪人か。 初めて見た時、かなり衝撃を受けました。 様々な象徴記号が描かれていて、ちゃんと分った人でないと使えない物なのだと思います。 専門書が必要そうなデッキです。 |
「Tarot of the Thousand and One Night」の「0 THEFOOL」 全然期待していなかったのですが、妙に気に入ってしまったタロットです。 ただ、私の持つ機材とこのサイトに載せる時の解像度の問題で、絶対にきれいな画像にならないはず。 それどころか、何の絵か分らない可能性すらあります。 絵が大変細かく描かれています。このカードなんて、放浪の人のイメージがよく出ていると思います。 ただ、千夜一夜物語をよく知らないので、その物語を知った方が良いのかすら判別がつきません。 読もうかと考えてしまっています。 |
「Leonardo da Vinci Tarot」の「IX THE HERMIT」 今日、NHKの「新日曜美術館」でレオナルド・ダ・ヴィンチを取り上げていました。 映画「ダ・ヴィンチ コード」の影響でしょう。 何にせよ、偉大な芸術家に多くの人の目が向けられることは歓迎すべきだと思います。 というわけで、「聖ヒエロニムス」です。 やっぱり、本物の迫力には適いませんが、このデッキはかなり頑張っていると思います。 本物を見たことはありません。画集で見ただけ。 本物は凄いだろうと思います。 哀しいかな、印刷技術が発達しようと、現物には適わないんですもの。 このデッキに興味を持たれた方は、ぜひレオナルドの一生や絵画について調べてみてください。 「聖ヒエロニムス」について追記:このカードの絵の元になった、レオナルド・ダ・ヴィンチの「聖ヒエロニムス」は、シリアの砂漠で修行中のヒエロニムスという人物を描いたものです。ヒエロニムスは、聖書をラテン語訳したことで知られています。 レオナルドの作品にありがちな「未完成品」で、色も塗られていない状態で放棄されたようです。 元の絵は、ヒエロニムスの身体の向きが逆で、その正面にはライオンが横たわっている姿が描かれています。 この絵は数奇な運命を辿り、一時期行方不明になっていて、見つかった時には4つに切り分けられて靴屋の足置きなどに使われていたとか。 修復された後、ヴァチカン美術館に収められているそうです。 |
「THE GOLDEN RIDER」の「0 THE FOOL」 今回のカードの選択理由は「ピンク」です。 下に見えるのは、雲でしょうか? 桜の森に見えませんか? 「黄金の」という割りには、地味な配色だと思います。 全体が茶系というか、渋めの暖色系でまとめられています。 その中で、白い雲か雪をいただく山脈の下のピンク色が映えています。 私の自宅近くにある桜並木がちょうど満開で、花がこんな色なのです。 オレンジ色の空がちょっと面白いと思います。 |
「ダ・ヴィンチ・タロット」の「0 FOOL」 「愚者」のカードというと、「自由」「放浪」そして「自由の代償としての何か」の印象があります。 このカードは、画像が見難いと思いますが、両足に足枷を付けているのです。何故? このデッキは、レオナルド・ダ・ヴィンチの数々の素描から絵を選んでいます。 解説書によれば、仮面劇のために描かれた物乞いのデザインだとか。 足枷は一般に刑罰に用いられるものだと思います。 何かの罰で物乞いに落ちぶれた者の姿でしょうか。 これも「自由の代償」でしょうか。 ルネサンスの寵児であり、異端児であったレオナルドは、フランスで客死します。 彼もまた、「愚者」だったと私には思えます。 美と知識を追求しながら、パトロンを得るためには望まぬ仕事もせざるを得なかった彼の姿と足枷をした物乞いが重なるようにも見えるのです。 |
「Grand Tarot Belline」」の「9 La Lampe vollee」 日本では、通常「隠者」です。 実は、「隠者」自体は、あまり好きではありません。 元々「求道」や「努力」が好きではないためです。 わざわざ「俺は頑張ってるんだ!」という姿を見せるのはどうかと思うんですよ。 日々の過ごし方が大切だと思います。 食い扶持くらい自分で稼いで、人に頭を下げてナンボではないかと。 で、何故このカードかというと、「目」であります。 カッと見開いて前方を見つめる姿というのは、「隠者」には珍しいのではないかと思います。 何でもかんでも見てやるぞ!というか、前しか見えていないというか。 活き活きしている気がします。 じっとしていないで、ずんずん歩いていきそう。 映画「薔薇の名前」のショーン・コネリーを思い出してしまいました。 |
「Tarot for Cats」の「XXI. THE WORLD」 何故、猫は人が忙しそうにしていると邪魔をしに来るのでしょうか? わざわざ、床の上の堆積物を踏み越えてまで、片付けに疲れて一休みしている飼い主の膝の上に乗って昼寝をしようとは、どういうつもりでしょう? 膝の上で、仰向けになって、こういう格好をするのです。 天上天下唯我独尊。 アタシのために世界は回っている。 |
「Tarot of the Cat People」の「IX. The Hermit」 「隠者」と言えば、孤独な印象がありますが、孤独じゃないですね、この人。 足元に猫が3匹もいます。 よく懐いているようです。 飼っているのか、外猫が食事を貰いに来ているのか。 「猫を飼っている独身女性は縁遠くなる」という説があるそうです。 だって、面倒を見る相手なんて猫どもだけで十分ですもん。 威張っても大した事無いし、命令して来ても無視すれば良いだけだし、本気で暴力を振るったりしないし、結構話し相手にもなってくれます。 猫は犬ほど飼い主に忠実なわけではありません遁世の友にはちょうど良いのかもしれません |
海賊版「最遊記TAROT」の「II 女皇」 某オークションサイトで購入しました。 たぶん、間違いなく、海賊版です。 著作権表示なし、全部中国語、画集などから撮ったと思われる絵はキレイですが、紙質は良くありません。 当然、タロットの規則などは無視されていると思います。 ただ...玄奘三蔵が「女皇」... 峰倉かずやさんの「最遊記」をご存知の方なら笑えると思います。 「死ね」「ぶっ殺す」が口癖のキレイな顔した生臭坊主ですから。 武器は銃と「経文」です。 この点も「女皇」ですね。 |
「TAROCCHI MARVEL」の「XXI IL MONDO」 確か、アメリカンコミックで「キャプテンアメリカ」というヒーローがいたと思います。 この絵がそうか覚えていませんが。 このカードが「世界」というところが何とも言えません。 米国人の多くが、世界で最も人口の多い国が自国だと考えているそうです。 彼らにとって、世界の中心は米国であり、他の国はおまけなのかもしれません。 でも、少なくとも第二次世界大戦に敗れる前の日本人も同じようなものだったのだと思います。 日本のヒーロー物でタロットを作ったら、「世界」は何になるのでしょうか? |
「The Sharman-Caselli TAROT」の「THE LOVERS」 基本的にはライダー・ウェイト系ですが、色々と独自解釈や伝統的な考え方を取り入れたものです。 これなんか、マルセーユ系ですね。 女性2人の間で選択に迷っている男性の絵なわけですが...マルセーユ系と違って絵柄が現代的なので人物の表情がはっきりしています。 女性2人の表情がきつくって。 そこに愛はあるのか?と勘ぐっちゃいそうです。 男を挟んで睨み合ってるみたいです。 意地になってるだけなら止めたら? 男の方もねえ、絶対尻に敷かれるから止めた方が良いと思うのですが。 こういうことを考えること自体、恋愛体質ではない証拠なんでしょうね。 |
「The Sharman-Caselli TAROT」の「DEATH」 基本的な構図はライダー・ウェイト系なのですが、どこか清々しさと暖かさを感じるのは、地平線から上る朝日が全体を照らしているからでしょう。 夕日ではなく、紛れもなく朝日です。 明け行く空の下で、砂時計と鎌を持つ死神は、厳粛さと凛々しさすら漂わせています。 地に倒れた王らしき人物以外は、死神の来訪を喜んでいるようです。 それでも、ちゃんと烏が死肉をついばんでいるらしいですが。 古い時の終わり、新しい時の訪れを感じます。 |
「The Sharman-Caselli TAROT」の「THE SUN」 本当は、先週紹介した「DEATH」のカードと並べて掲載したかったのですが、スペースが足りないので諦めました。 馬のポーズが同じなんです。 白い馬の上に少年が乗り、向日葵の花が咲き、天頂に太陽が輝く、という構図はライダー・ウェイト版のお決まりです。 ただ、少年が「DEATH」のカードに登場した少年と同じような赤い服を着ています。 「死」が「女帝」と同じ「III」だという指摘があることは知っていますが、「太陽」と対比させたものは寡聞にして知りません。 太陽も生命の象徴です。 関連付けて考えるのも面白いと思います。 |
「The New Star Tarot」の「Lust IX」 トート系です。 好きな人は好きですよね、トートは。 「Lust」は、強い熱望や渇望という意味だそうです。 色欲の意味もあり、確か7つの大罪の1つではなかったかと思います。 このデッキ、大アルカナが1から始まっていて、他のデッキと数字がずれています。 ちょっと不満。 このカードを選んだ基準は、赤ワインを飲み過ぎてベロベロに酔っ払った時のことを思い出したから。 去年は酒でだいぶ失敗したので、今年は気をつけています。 後半年、ガンバロー! |
「Il Tarrocco di Sandro Pipino」の「I IL BAGATTO」 「顔の無いタロット」と紹介しているのをどこかで読んだ記憶あります。 全カードの登場人物に顔が描かれていないわけではありません。 初めて見た時には、ちょっと不気味に思えました。 人形みたいで。 この絵など、操り人形に見えます。 ただ、最近、タロットの登場人物に克明な表情をつけるのは想像の幅を狭めるような気がしてきまして。 マルセーユ版の様式ばった絵やライダー版の無表情っぽい感じの方が好ましく思えてきました。 でも、やっぱり、この絵は操り人形に見えるなあ。 それとも、今の私にはそう見えるだけなのかもしれません。 |
「Flowers of Love」の「4 LILY」 タロットではありません。 花言葉などを中心とした新作占いカードのようです。 相変わらず、解説書を読まないでコラムを書いています。 カードの下に「INNOCENT LOVE」とあります。 直訳すれば「無垢な愛」ですね。 無心に母の乳を吸う赤子のことなのでしょうか。 でも、このカード、というか、デッキ全体で、言葉と絵が合っていないように思えます。 たとえば、このカード、母親らしい女性の姿が奇妙なのです。 そもそも、子供を腕に抱いていません。 胸をはだけたままで放心したように上を向いています。 死体のようにも見えます。 解説書のこのカードの部分を読んでも、絵については触れられていません。 花の絵は好きなので(植物図鑑なんかも好きです)、この手の物は買ってしまうのですが、なかなか使うまでにいっていません。 でも、このデッキも花の絵はきれいなので、好きです。 |
「DEVA TAROT」の「I DER MAGUS」 トート系の、ちょっと変わったタロット。 色々な意味で強い印象があります。 直接的な表現は少ないですが、エロチック。 何のイメージかと考えていたのですが、今回、バレエだと思いました。 顔も舞台化粧みたいだし。 それから、蛇が多いような気がします。 この魔術師の足元にも赤い蛇がいます。 読み込めば面白そうなんですが、じっと見ていると頭の中を掻き回されそうなんです。 トート系って、そういうところがあると思います。 |
「Rider Tarot」の「XIV TEMPARANCE」 このカードについては、勝手に「健康」だと思っています。 すみません。 飼い猫の体調が優れず、何も思い浮かびません。 このカードが頭の中をぐるぐる回っています。 |
「The Divinatory Flowers」の「17 LE STELLE」 イタリアの美術系タロットは、実占には向かないと思いますが、面白い物も多いです。 このデッキは、花を扱ったもので、花の背後に必ず惑星(たぶん)が描かれています。 百合は「純潔」や「希望」の象徴ではないかと思います。 で、貝は「星」ではないでしょうか。 他にも、ちょっと性的な意味合いも読み取れるかもしれません。 |
「ANANDA TAROT」の「XXII DER NARR」 ドイツのタロット。 「愚者」が22番になっています。 大学の一般教養課程に第2外国語というものがありまして、ドイツ語を履修しました。 全くモノになりませんでした。 そもそも、何故「名詞」に性別があるのか分かりません(言語に理屈を求めるのは無意味でしょうが)。 で、冠詞とか冠詞とか冠詞とか! 「Narr」は男性名詞なんですね。 「der des dem den」で挫折しましたとも! ドイツ語のタロットを見る度に思い出してしまいます。 空中散歩より、宇宙散歩を、と思う1枚です。 |
「THE LABYRINTH TAROT」の画集に掲載されている図案 LUIS ROYOという人のタロット画集に掲載されているものです。 「節制」だと思います。 実際に作成されたカードとは違う絵です。 カードに使われた天使の翼は白でした。 (本当は並べて掲載したかったのですが、相変わらずの根性無しです) この絵の天使の翼は黒く、左右の大きさが不釣合いです。 動きに乏しく、物静かに憂いを含んだ表情で手許の瓶の水を循環させています。 ROYO自身の「節制」に関する解説文から、彼がカードに選んだ絵に込めた意味は分かります。 しかし、一方の、この絵は何なのでしょうか? おそらく、何枚も描いてみて、その中から選んだ絵と選ばなかった絵です。 語られない、とても気になる一枚。 |
「THE LABYRINTH TAROT」の「XIIII TEMPLANZA」 手頃なサイズのカードにすると細かな絵柄が味わえなくなるという悲しい一枚。 解説書が画集になっているので、是非併せて入手してください。 「XIIII」という数字は意味深です。 「XIV」ではありません。「V」に「I」足りないではなく、「X」より「IIII」多い、です。 また、この数字は、7の2倍でもあります。 私は、7という数字から活力を感じます。 4からは安定と頑なさを感じます。 活力の循環と安定といった印象を持っています。 ところで、この背景の木々は、どう見ても枯れているのですが、どうでしょう? 杯を持つ天使の力強さに比べて、木々の様子がどうしても気になっています。 これから精気を与える?それとも、吸い取っている? |
「TAROT(アルフレッド・ダグラス著」の「THE FOOL」 このカードの絵は、本からコピーしたものです。 デッキは持っていません。欲しいのですが。 基本はRider-Waite版ですが、いくつか異なる点があります。 まず、数字がありません。 「0」じゃないんです。 また、蝶が飛んでいます。 私だったら蝶に何を象徴させるか考えてみました。 魂、自由、夢、儚さ、でしょうか。 この愚者は蝶を追いかけているのでしょうか。 |
「AFRO-BRAZILIAN TAROT」の「TEMPERANCE」 アフリカ系ブラジル人社会の文化や伝説などを模したタロットです。 表面的にでも、勉強しないと使えないタロットだと思います。 今回このカードを選んだのは、単純に「虹」だからです。 あるタロットの解説書に、「節制」はギリシャ神話のイリスと関連があるとありました。 イリスは虹の神です。 それを読んだ直後に、このカードを見たので、「直球だなあ」と思ったのでした。 「節制」では、天使が片手に持つ壷から、もう一方の壷に水を注いでいるように見えますが、その水の流れが虹なのでしょう。 暗雲の中に力強く希望を投げかけるようなカードです。 |
「THE HERBAL TAROT」の「IX THE HERMIT」 ロングセラーのハーブと組み合わせたタロットの日本語解説書が出ましたね。 喜ばしいことではありますが...ウェイト系のタロットとハーブという、私の大好きな組み合わせなのに、あまり好きではないという矛盾... まあ、こういうものは感覚なので、理屈ではありません。 リコリスは、漢方薬の甘草です。 一時、肝臓を悪くして、漢方薬を飲んでいた時期があり、少し調べました。 甘草は、単独で使われることはあまりないのですが、様々な漢方薬中に配合されていて、取り過ぎることがあるそうです。 当時、私が処方されていた薬にも含まれていました。 また、これまた随分前ですが、アイスクリームショップに真っ黒なアイスがあって、1度食べてみたかったのですが、機会を逸しました。 それが「リコリス」でした。 リコリスと隠者の組み合わせ、ちょっと納得の一枚。 |
「Aromatherapie-Karten」の「MELISSE」 ハーブと言えば、ということで、タロットではない、このカードを。 メリッサです。レモンバームとも言います。 私の大好きなお茶なのですが、近所の店に置いていません...悲しいです。 ちゃんとした、健康食品やハーブを扱っている店を探せばよいのでしょうね。 近所のスーパーマーケットで探すところが怠け者です。 ハーブ類は多用するわけではないので、通販は辛いです。 毎晩飲めば良いのでしょうが、その日の気分で変えたいとか、面倒とか、怠け者としては、色々ありまして... |
「THE HERBAL TAROT」の「XVIII The Moon」 先週に引き続き、レモンバームです。 ライダー系の月としては、変わった絵柄です。 このデッキは、かなり独創的なのですね。 背後の月、岩場に茂るレモンバーム、トカゲ(ヤモリ?)と向き合うサソリ。 神秘的な静寂を感じます。 さて、雑学を。 錬金術師として有名なパラケルススが万能薬として用いたのが、このレモンバームなのだそうです。 また、別名のメリッサは、有名なコンピューターウィルスの名前でした。 ただし、こちらはレモンバームとは関係なく、ウィルス作者の知人の名前だそうです。 でも、月と人の盲点を突いて蔓延するコンピューターウィルスの関係って、ちょっと意味深な気がしませんか? |
「TAROT OF LOVE」の「13 Tranceformation」 通常は「死」のカードです。 「変化」「変身」というよりも「転生」のような印象を受けます。 鶴へと姿を変えて、大空へ飛翔する。 何事も前向きな、このデッキらしい表現だと思います。 花のことが気になっています。 この絵の花は何なのでしょう? 意味ではなく、何という名前の花なのか、ということなんですが。 調べていません。調べれば簡単なのでしょうけれど、ちょっと躊躇しています。 |
「ASTROLOGICAL ORACLE」の「PLUTO」 タロットカードではなく、12星座と惑星を描いた占いカードです。 先ごろ話題になった冥王星。 プルートーはローマ神話での呼び名ですね。 ギリシア神話ではハデス。神々の王であるジュピター(ユピテル、ゼウス)の兄です。 プルートーは、神話中でも貧乏くじを引いている印象があります。 生まれた時に父親のサトゥルヌス(クロノス)に食べられてしまい、父を倒してからは、弟のネプチューンとジュピターと天(地上)、海、冥府(地下)を分けて治めると決めた際に冥府に追いやられ、嫁取りでは若い娘を誘拐拉致した悪者扱い(実はジュピターにそそのかされた)。 冥王星は、20世紀になってから発見された星です。 人が何に分類しようと、どう見なそうと、その星自身には関係ないこと。 とりあえず、科学には「冥王星を惑星からはずすのは可哀想」などという論は存在しません。 ただ、神話のプルートーと重ね合わせてみると、今回の騒動は彼らしいという気もします。 |
「ASTROLOGICAL ORACLE」の「Cancer」 前回が、暗いおっさんだったので、このデッキに悪いように思いまして、美しい1枚を。 アールヌーボーというか、ミュシャ風なんです。 ミュシャほど描き込まれていませんけど。 蟹座を選んだのは、私が蟹座生まれだからです。 蟹座の神話ってのが、どうもぱっとしないので、あまり好きではありません。 英雄ヘラクレスに踏み殺されるんですから。 それに、蟹座というと母性や女性らしさを強調されるのが、ちょっと... 蟹座の女性らしい絵ではあると思います。 |
「Sheridan Douglas」の「(Swords)2」 あるタロット本に掲載されているのを見て、欲しいと叫んだのはいつだったか... 長い間絶版だったDavid Sheridanがデザインしたタロットが再発行されました。 色使いが独特で、あまり好きではないカードもあるのですが、とにかく、このカードが欲しかったのです! 闇の中で流れる水の上に座り、剣を振り上げている若者。 彼の身体から炎が上がっているように見えます。 燃え上がる炎に舞う髪。 2は「バランス」のカードだと考えています。 ライダー系では、剣の2はバランスが取れた状態ですが、このカードはどうでしょうか? 若者の大きく目は開かれ、剣は振り上げられています。 危うく、そして、主張するカードだと思います。 |
「Tarot Fabuleux」の「(Cup)9」 架空のタロット、でしょうか? タイトルがよく分からなくって。 ライダー・ウェイト版をパロディ化したような図柄です。 ちょっと毒を感じるグロテスクさがあります。 この絵の中央に座っているのは、顔は蟻のようですが、下半身はトカゲ?でしょうか。 足や尾は爬虫類のように見えます。 がめつさひとしお、と思います。 |
「Rider Tarot」の「(CUPS)II」 このカードが好き、というのは、ちょっと照れくさいんです。 気恥ずかしいというか。 誕生日を数字で表した占いでは、私は2か11になります。 象徴カードは戦車であることが多いです。 ある本で、このカードが象徴カードになっていました。 キーワードは「愛」なんだそうです。 うーんんん... |
「i Tarocchi delle Stelle」の「il passato」 いわゆる、杯の6です。 輸出用に、英語の題名もあるので助かります。 「過去」ですね。 英語で1月をJanuaryと言いますが、ローマ神「ヤヌス」から来ているそうです。 過去と未来の両方に顔を向けている(2つの顔があります)神様です。 この絵は、顔だけでなく、右側が女性で左側が男性です。 また、このカードは、王道12宮の獅子座下旬を指してもいると描かれています。 過去があって、現在があり、未来がある。 だから、過去を消すことは、今の自分も未来の自分も削除してしまうことに他ならないと私は思います。 止まることなく、何もかも流れていくものではあるのですけれどね。 |
「Sheridan Douglas」の「III THE EMPRESS」 華やかな色使いが気に入っています。 で、今回じっくり眺めたのですが、目を閉じてるんですね。 で、まぶたが青い。アイシャドーですか。 「女帝」は、「母」のカードですが、「女」のカードでもあります。 「女教皇」が純潔や知性を表すのとは対照的なのだと考えています。 「母」と「女」は常に両立するものではないように思います。 でも、知性は全然関係ないと思うんですけど。 このカードは、男から見た「女」なのだと、思っています。 |
「Whimsical Tarot」のの「Three of Swords」 ヘンゼルとグレーテルです。 子捨ての話ですね。 貧しい夫婦が子供を捨ててしまうという話は、世界中にあると思います。 日本でもありました。 自分達ですら食べていけないのに、子供の面倒まで看ていられない。 自分は食べなくても子供には食べさせるべき、などというのは、奇麗事でしょう。 共倒れになるよりは、現実的な選択だったのだと思います。 現代の少子化や自分の子供に対する虐待の、その意味を考えるこの頃です。 |
「The Rohrig-Tarot 」の「V The Hierophant」 「信頼できる年長の男性」のカードだと思っています。 時と場合によって、カードの意味は変わるので、今の私にとっては、ということですね。 世俗的な権威を示したり、倫理性を意味したりもします。 知恵を含んでいそうな瞳と態度ですよね。 彼の頭の中もそうであれば良いのですが。 清廉潔白を美しいとは思いません。 清濁併せ呑む度量が上に立つ者には求められると思います。 その上の知恵が、要るのでしょう。 上辺だけの言葉や外見には何の意味もないのです。 |
「The manga tarot」の「6 恋人」 元々は、台湾の尖端出版のタロットです。 中国の漢字なので、私には書けませんでした。 そもそも、読めない! いわゆる「少女マンガの絵」だと思っていたら、米国のST.MARTIN'S GRIFFINより、「manga」というタイトルで出版されました。 両方買った馬鹿は私くらいでしょう... この絵をよく見ると、ライダー版の「恋人」を横から見た感じだと分かります。 左側に見えているのは上空の天使の腕と翼です。 画面いっぱいに甘アマな感じですが、中央遠くに見えている木が燃え盛ってるんですね。 ライダー版では、男性の右側に立っている木です。 情熱なのか、火遊びなのか。 本来は、実りある将来か(反対側の木)、火だるまになるかを暗示していると思いますが、このカードの場合はどうなんでしょう? |
「Sheridan Douglas」」の「(Cups)8」 とても好きで、とても嫌いなカードです。 自分そのものという気がして。 基本的に後ろ向きな性格で、壁にぶつかると逃げる性質です。 デッキを手に入れるまで、月は黄色だと思っていました。 月も星も青なんですね。 納得がいってしまいます。 |
「Whimsical Tarot」のの「IV The Emperor」 全くもって、何のひねりも無い選択です。 しかも、わざわざカードの画像を撮り直してキレイにしました。 今日という日、このカードしか思い浮かばなかった想像力の貧困さです。 「皇帝」よりも「法王」の方が似合う人物のように思います。 カードの製作者は米国人ですので、米国ではこういう印象なのでしょうか? |
「しばわんこ かるた歳時記」の「れ」 占いカードですらありませんが、今回はどうしても「しばわんこ」を載せたかったので。 とりあえず、薀蓄を。 オランダから日本に渡来したカルタは、残っている物の写真を見る限り、タロットの小アルカナと似ています。 また、使われ方も賭博性が強かったようです。 そこから、健全な遊びとしての「歌留多」への道のりは、なかなか興味深い歴史がありそうです。 |